LEGO(デュプロ)~終わりに~

LEGOキャンペーンに当選したこと(コチラ)を機に、ブロック遊びが子供の心身の発達にどう役立つのかということを、3つの視点からご紹介してきました。

1.身体の成長を助ける(コチラ

2.知能の成長を助ける(前編はコチラ、後編はコチラ

3.発想力、想像力、創造力を育む(コチラ

子供と一緒にブロック遊びをするのが苦手という時、「箱の見本の通りには作れるけど、それ以上どうしていいかわからない」という声をチラホラ聞きます。

見本の通りに作ることは何も悪いことではなく、前述のとおり【経験がないことは全く出来ない】わけですから、こういうパーツを使うとネコの耳のように見えるんだなといった経験を、見本を真似て作ることで得ることが出来ます。

また、子供が成長していく中で、【見本の通りに作れる】というのも大切なことです。大きさや形、奥行きなど立体構造を把握できる能力の成長にも、見本と同じに作ることは役立ちます。そのため、箱の見本はもちろん、他の人の作品例を見て、同じように作ってみるという楽しみ方も、十分に発想力のもとを育てることに役立つと言えます。

その上で、見本以外の遊び方をどう広げていくかという点ですが、【何を作ろうかな】という最初の発想の壁があるように思います。ここで作る物がうまく思いつかず、階段とかお風呂とか、いつも同じものばかり作っていて、つまらない(飽きる)ということがあるようです。そういう場合には、例えば駅前ロータリーを再現してみようとか、大好きな遊園地の乗り物を再現してみようなど、まずは再現する対象の範囲を広げてみるといいかもしれません。

作りたいものはある(作るものは決めた)けど、【うまく形に出来ない】というのが次の壁かなと思います。ここでは【観察】と【経験の追加】がポイントになってきます。対象物を漠然としたイメージで見ていないか、写真などで細部をよく観察してみること。そして、多くの作品例を見ることで新たなパーツの作り方や、代替品の発想を得ることで、うまく形に出来なかった部分がクリア出来ることがあります。

この、経験→模倣→イメージから観察→具体化→問題点のあぶり出しと解決策調べ→新たな経験→新たな模倣・・・これは実はブロックや遊びにとどまらず、実生活でも将来的に様々に役立つサイクルになっています。子供が遊びに熱中する中で、自らこういったことに気付けることもありますが、一緒に遊ぶ大人側がこういった経験をしておき、子供の気付きのサポートが出来ると、より効果的に遊びを通して創造力や経験のサイクルを育んでいけるのではないかと思います。

最後に、今回のシリーズ記事ではブロック遊びを主軸にしてきましたが、もちろんブロック以外の遊びや経験も子供の発達や成長に欠かせません。

外で身体をたくさん動かすことも必要ですし、木や布など様々な素材の玩具で遊ぶことも大切です。

ブロックに関心が無い、他のことがしたいという子供に、無理やりブロックで遊ばせることも、当然に望ましくありません。

あくまでも、たくさんの遊びや経験の中の一つの選択肢としてブロック遊びがあります。発達や成長に役立つというのも、ブロック遊びの中の一要素でしかありません。

そして、保育でも育児でも、最も大切なことは、子供自身が遊びをのびのびと楽しんでいること、その子供の状態をしっかりと受け止めて、共に過ごしていくことだと考えています。

今回のシリーズが少しでもお役に立てていれば幸いです。お読みいただき、ありがとうございました(*^_^*)